「気がつくとスマホやタブレットをずっと見ている」という保護者のお悩みは、近年の保育現場でも増えています。スクリーンタイム自体が悪いわけではありませんが、手書きや手先を使う活動との「バランス」が重要です。
この記事では、スクリーンタイムの問題点と、ぬりえ・プリント活動が脳発達の補完に役立つ理由を解説します。
スクリーンタイムと脳の発達
WHO(世界保健機関)は2019年に、5歳未満の子どものスクリーンタイムについてのガイドラインを発表しています。2歳未満は視聴を避け、2〜5歳は1日1時間未満を推奨しています。その理由の一つが、スクリーン使用中は手指の運動・体の動き・対面コミュニケーションが制限されることによる発達への影響です。
WHO(世界保健機関, 2019)の「5歳未満の子どもの身体活動・スクリーンタイム・睡眠のガイドライン」では、受動的なスクリーン視聴より活動的な遊びを優先することが推奨されています。
手書き活動がスクリーンの「補完」になる理由
- •触覚刺激:画面は視覚のみだが、紙・クレヨン・鉛筆は触覚を通じた感覚入力を与える
- •手指の運動:スクリーンタップは指1本だが、ぬりえは手のひら・手首・全指を使う協調運動
- •集中の切り替え:近距離の画面視聴から、紙という物体に向き合う体験が目と脳を休める
- •完成の充実感:デジタルコンテンツは無限に次が来るが、1枚のぬりえを完成させる達成感は有限
- •待つ力・持続力:自分で手を動かすことへの我慢強さは、即座に反応するスクリーンでは育ちにくい
スクリーンと手書きのバランスのとり方
- 1「スクリーンの後はプリント」のルーティン化:画面を見た後に手を動かす活動へスムーズに移る
- 2選択肢を与える:「テレビかぬりえ、どっちにする?」ではなく「どのぬりえにする?」と自律性を保つ
- 3一緒に取り組む:親・保育士が隣で自分の作業をしながらいると子どもも続けやすい
- 4完成作品を飾る:壁に貼るなど「達成感の見える化」でプリント活動への意欲を持続させる
- 5デジタルと連携させる:好きなアニメのキャラクターに似たぬりえを選ぶなど、デジタルの興味を実体験につなげる
💡 ゼロにしなくていい
スクリーンタイムをゼロにすることが目的ではありません。「手を動かす活動」「体を動かす活動」「対面でのコミュニケーション」とのバランスが整えば、スクリーン使用そのものは問題ではありません。



